2014年12月12日金曜日

永遠の光

僕は福岡県飯塚市の山沿いの新興住宅地に育った。ニュータウンって響きはしっくりきてなかった。なんとなく東京など、もっと都会の方の話かと思ってて。
浜田省吾さんのマイホームタウンや平成狸合戦ぽんぽこなんかを、人ごとのように眺めてたけど、
最近、「そういえば、俺もニュータウンだよな」と自覚した。
どうりで惹きつけられるわけだ。

この夏のある日、外に出るとボンボンボンボンと盆踊りの音がしたので30分くらい歩き回ってようやく辿り着いた場所は、神社だった。
盆踊りを神社で行うことをその時はじめて知った。
それもたくさん店が出てて。
そこに集まった人たちはとても可愛らしく、なんだか神聖な気分にさせられた。

僕の知ってる盆踊りとは違っていた。
ニュータウンには土着の文化はない。もともと何もない丘である。なのでそこに集まった人たちは、おそらく子供たちのために、いろんな催しを手作りした。
盆踊りは公園の真ん中にやぐらをたてて、チュッチュ棒(チューペット、あのパキッとわる氷菓の)を配って子供たちを集めていた。大人たちも盆踊りそのものにそんなに熱心というわけでもなく、僕らは生意気に公園のすみにたむろしてふざけていた。
終わったらチュッチュ棒だけもらって帰った。

クリスマス会やソフトボール大会もあった。
たくさんの友達がいた。ニュータウンは同世代が多いのだ。同級生の兄弟姉妹あわせると2〜30人は知人がいた。

ニュータウンの子は良くも悪くも子供っぽい。そういう子が多い。
警戒心がなく開放的なタイプと内に閉じこもるタイプが極端って印象がある。

15で福岡市内に出て、19で関東に出てきて、やっぱり地元の子は自分と同じ匂いがする。

ニュータウンなんて、ずっと考えもしなかった。

田辺マモルさんの「永遠の光 」を聴く。